体

★ 汗疹(かんしん)

あせものこと。
汗が多量にでて、汗の管がつまってできると言われています。

皮膚科に来られる場合はあせもをかきむしって、湿疹状態が重なっていることが多いので、ゆるめのステロイド外用剤が必要なこともあります。

汗をかいたらこまめにシャワーなどで汗と皮膚の汚れを落とすことが大切です。

 

★ 蕁麻疹(じんましん)

かゆみを伴う赤い膨疹(少し盛り上がったような湿疹)が突然出現し、数時間のうちにあとかたなく消え、また違う所に新しい膨疹が出る、ということを繰り返す病気で、約1ヵ月以上繰り返す場合は、慢性蕁麻疹といい治りにくくなってきます。

原因は食物・薬・食品添加物・吸入抗原・感染症・ストレス・自己免疫疾患など様々で、はっきりとわからない場合も多く、とりあえず増悪因子(ストレス・暴飲暴食・薬・刺激の強い食物)を避け、抗アレルギー剤・抗ヒスタミン剤の内服で、抑え込む方法を取ります。

慢性の場合は、長期間の内服が必要となります。

 

★ ケロイド
★ 肥厚性瘢痕(ひこうせいはんこん)

ケロイドは明らかな原因なく、肥厚性瘢痕はケガ・キズ・手術痕の部に、盛り上がった厚く赤黒い腫瘤ができてくるもので、かゆみ・痛み・つっぱり感を伴います。

胸の上方、腕の上方、肩などに好発します。

ステロイドの外用・局所注射・スポンジなどによる持続圧迫療法などが主で、難治性の場合、手術を行ったりもします。

  

★ 褥瘡(じょくそう)

とこずれのこと。
長期寝たきりの方の背骨・腰骨・かかとなど、長時間圧迫される部位に生じる潰瘍で、局所の阻血状態・健康状態の不良が原因です。

エアーマットや頻回の体位変換による予防が大切です。

できてしまった場合は水道水で洗い流し、孔あきラップ療法(開放性ウエットドレッシング療法)を行います。壊死組織は適宜除去し、感染をおこした場合は抗生物質を投与します。

  

★ 日光皮膚炎(にっこうひふえん)

ひやけのこと。
皮膚科に来られるのは、急激にひやけをして、全身にみずぶくれができた時や、痛くて服も着ることができない・寝ることもできないといった、重症な場合です。

これくらいひどい場合は、副腎皮質ホルモン剤(ステロイド剤)の内服・外用を行います。

その年初めての海水浴などでは、必ず日焼け止めクリームを塗る、午前10時から午後2時くらいの間はできるだけ日陰で休むなど、注意してください。

 

★ 薬疹

薬を摂取(内服だけとは限らず、注射、点眼、坐薬、ネブライザーなども含めて)した後に、その薬が原因で体中に湿疹が出ることがあります。

湿疹の形は何種類かありますが、おかしいと思った場合はすぐに、薬を中止し、処方された医療機関に行くか、もよりの医院へ行ってください。

こうした反応は予想できない薬の副作用の一つですが、薬疹をおこしたと思われる薬の名前は覚えておき、次から、医療機関を受診する時は必ず医師におっしゃってください。(同じ薬を処方され使用すると、更にひどい薬疹を生じます。)

  

★ 虫刺症

虫さされのこと。
いろいろな虫によるものがありますが、症状のきつい場合は、内服薬・ステロイド外用をお薦めします。

特に、乳児・幼児の場合、症状がひどくなりやすいので、早めに皮膚科を受診してください。

かきむしって、細菌感染が加わったりすると抗生物質の内服も必要となります。

  

★ 尋常性白斑(じんじょうせいはくはん)

皮膚の色が抜けて、白くなってくる疾患で、原因ははっきりせず、自己免疫疾患や自律神経が関与しているだろうと言われています。

難治性で、あまり良い治療法はありませんが、表皮移植術などをおこなっている病院もあります。当科ではナローバンドUVB療法(他項参照)を試みています。

 

★ 癜風(でんぷう)

カビによるもので、汗をよくかく部分に円形の薄い褐色斑・脱色素斑が広がり、こすると細かい粉がでます。

抗真菌剤(カビを抑制する薬)を外用します。

  

★ 接触皮膚炎

金属アレルギーのある人は、おへそ周囲にベルトのバックル、ズボンの金属ボタンでかぶれ(接触皮膚炎)を起こします。

 



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