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乳児脂漏性湿疹(にゅうじしろうせいしっしん) |
生後6ヵ月くらいまでの乳児の顔・頭などのかさぶたを伴う紅色疹で、皮脂の分泌が盛んなこの時期によくみられます。
石鹸やシャンプーでよく洗い、治りが悪ければ外用剤をぬりましょう。
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★ おむつ皮膚炎 |
文字どおり、おむつによるかぶれですが、尿や便によるかぶれ、むれも関与しています。
気をつけないといけないのは、特に夏場、カンジダというカビがはえた時で(少し皮がめくれたり、小膿疱ができたりします)、おむつかぶれも治りにくい時は診察を受けて下さい。
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★ 手足口病 |
子供に多く、手、足、口に水疱のできるウイルスによる病気です。
1〜2週間で自然に治ることが多く、たいていは特に治療を必要としません。
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伝染性膿痂疹(でんせんせいのうかしん) |
とびひのこと。
夏に子供に流行する細菌性のもので(プールなどでうつしあう)、体のあちこちに小水疱、小膿疱、ただれを生じます。
早く治すために、局所の外用療法以外に抗生物質の内服を行った方が良いでしょう。
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伝染性軟属腫(でんせんせいなんぞくしゅ) |
水イボのこと。
子供でよく認められるウイルス性のぶつぶつで、保育所、プールなどでうつしあいます。
自然消退もあり得ますが、待ってる間に無数に増えたり、大きくなったりしますし、人にもうつしますので、数個のうちに、皮膚科で、ピンセットのようなものでつまみとってもらう方が良いと思います。
痛がっててつまみとれない場合はサリチル酸絆創膏を貼って炎症を起こし脱落させる方法(小林美咲先生推奨)をとることもあります。
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尋常性疣贅(じんじょうせいゆうぜい) |
いわゆるふつうのイボのこと。
体のどこにでもできますが、足の裏のものは少し治りにくいようです。まずは液体窒素による凍結療法(他項参照)を行います。
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★ 熱傷(ねっしょう) |
やけどのこと。
一瞬の不注意で、あとあと苦しみますので、皆さん、気をつけてください。
ヤケドした場合は、まず冷やすこと、これが鉄則です。アイスノンや氷でなく、流れる水道水で10分以上冷やしてから医療機関へ行ってください。
たいていの軽いヤケドは2週間くらいであまりあとかたもなく治りますが、それ以上かかる場合はキズ(瘢痕)が残る可能性があります。
成人で20%、幼小児・高齢者で10%以上の体表面積に深い熱傷を負った場合は、ショックを起こす危険性があるため、救急病院へ行かなくてはなりません。
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帯状疱疹(たいじょうほうしん) または
帯状ヘルペス |
水ぼうそうと同じウイルスによるもので、ヒトの免疫能が低下した時などに、このウイルスが活性化されて出てくるものです。(水ぼうそうになったことのある人がなります。)
まず、痛みが先行し、その部分に虫さされ様の紅色斑が出て、その後水疱ができます。普通は体の片側にのみ神経に沿って皮疹が分布します。
痛いのが特徴で、2週間ほどで皮疹が治った後にも神経痛が残ることがあります。
痛い水ぶくれができた時は、できるだけ早く皮膚科を受診し、抗ウイルス剤の投与(ひどい時は点滴になります)を受けて下さい。
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★ 粉瘤(ふんりゅう) |
皮膚科で最も多い、良性の腫瘍で、体のどこにでもできます。
皮下に袋状のできものがあるという感じで、強くしぼりだすと(しない方が良いですが)悪臭を伴う白っぽい内容物が出たりします。
ここに細菌感染が加わり、赤く大きく痛くなって、『感染性粉瘤』の状態で皮膚科を受診される方が多いので、このような場合は抗生物質の内服、切開処置をおこないます。
根治療法としては、炎症のない時にふくろごと摘出する手術をお薦めします。
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色素性母斑(しきそせいぼはん) または
母斑細胞性母斑(ぼはんさいぼうせいぼはん) |
ほくろ、黒あざのこと。
うまれつきにあるものと、幼児期〜思春期以降に出てくる後天性のものとがあります。
たいていのものは良性ですが、直径1cm以上で大きい、形がいびつ(左右不対称)、色調に不規則な濃淡がある、色が周辺にしみだしている、出血するなどといった場合、悪性化が考えられますので、すぐに皮膚科を受診してください。
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悪性黒色腫(あくせいこくしょくしゅ) または
メラノーマ |
皮膚癌のなかでも特に悪性度の高い癌で、前述の色素性母斑の悪性化したものと考えます。
形・発生因子により4タイプに分類され、日本人に多い、末端黒子型黒色腫はその多くが足底部から発生しているといわれています。
色が濃いめで形のいびつな足底部のほくろは、できれば切除しておく方が安心かもしれません。
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